宮城県仙台市を拠点とし、東北6県で戸建て住宅やマンション、ビル、店舗などの足場工事を手がけている株式会社ウェッジです。
私たちが手がける足場工事は高所作業が多く、作業中は常に危険を伴います。安全に作業を進めるには、どのような危険が予知されるのかを想定し、労働災害を防止する行動(KY活動)が重要です。
今回は、KY活動の概要や必要性・ポイント・記入例など、KY活動の実施に必要な事項についてご紹介します。
■KY活動とは
KY活動とは「危険予知活動」の略称であり、労働災害の原因となりうる危険性やリスクを事前に想定することで災害を防止する活動です。同じ意味を持つ言葉として、KYK(危険予知活動全ての頭文字を取った言葉)・KYT(危険予知トレーニング)・危険予知訓練などが用いられる場合もあります。
KY活動の大まかな流れとして、まず毎日の作業開始前に現場で起こりうる災害を想定します。その災害を未然に防ぐためにはどうしたら良いのかを考え、指差し呼称で安全確認後に作業を始めることで災害を回避するのです。
弊社でも、毎朝始業前にKY活動を行うことで、作業者に対して安全第一の意識を高めています。例えば、雨や露などで足場が滑りやすくなっていると転倒の危険性が高まるため、指さし呼称を実施して安全を確認したのち、通常よりも足元に気をつけて作業するといった行動が必要です。作業者全員にフルハーネスの着用を義務付けており、事故や災害を未然に防ぐよう取り組んでおります。
・KY活動とリスクアセスメント・ヒヤリハットの違いとは
KY活動と似た意味を持つ言葉に、リスクアセスメントやヒヤリハットなどがあります。それぞれの違いについて、簡単に解説します。
リスクアセスメントは、作業の安全を確保するため、リスクをできる限り低減する安全確認方法を指します。作業の方法や手順などを変更する際、事務所などで実施することで危険性を減らす目的があり、実施するタイミングや場所・実施理由などがKY活動と大きく異なります。KY活動が、作業を対象として安全確認を行う一方、リスクアセスメントは作業や職場環境に潜む危険を根本から減らすことが目的です。
ヒヤリハットとは、作業中にヒヤリとするようなトラブルや事故が起こったり、ハット気づいたりすることから命名されたものです。実際に起こった危険な出来事を会社全体で共有し、改善するための試みです。
■足場工事にKY活動が必要な理由とは
足場工事において、KY活動が必要不可欠なのは、労働災害の発生リスクを下げるためですが、労働災害の原因として良く挙げられるのは、不安全な状態と不安全な行動の2種類です。厚生労働省が発表した統計によると、4日以上の休業が必要となった死傷労働災害のうち9割以上が、不安全な行動を原因として発生したことが分かっています。
不安全な行動のひとつめは、ヒューマンエラーと呼ばれるものです。主な原因には、経験不足・不慣れ・不注意・連絡不足・見間違いおよび聞き間違いなど、人間であれば誰でも起こりうる行動です。
不安全な行動のふたつめは、リスクテイキングと呼ばれる行為です。これは、安全な作業に必要不可欠である確認行動を怠り、作業の手間や労力を省こうとしたばかりに、危険を招く結果に至る行為を意味します。また、作業中に想定される危険を軽視して、「これぐらいなら大丈夫」と油断してしまう行為も、リスクテイキングに含まれます。これらの不安全な行動が、不安定な行動(機械や物・設備などに起因するトラブル)と同じタイミングで発生すると、労働災害が起こってしまうのです。
足場工事で起こりうる労働災害のひとつとして、足場からの転落があります。安全帯が必要な高さでの作業にもかかわらず普段の作業と比べてそれほど高さがないから・作業がすぐ終わるからなどと考え、安全帯を装着しないまま作業をしたと想定します。その結果、足場から落下すると労働災害となるのです。この労働災害を防ぐには、高所作業で安全帯をしっかり装着するというKY活動が必要不可欠です。
■足場作業における危険予知のポイントとは
足場作業において起こりうる危険性を予知し、労働災害を防ぐためには、どのようなポイントをチェックすべきなのでしょうか。重要なポイントを詳しく解説します。
・足場の耐荷重を確認する
足場の耐荷重は、原則として作業床のサイズによって異なります。足場の耐荷重を確認したうえで作業を行わないと、万が一耐荷重を超えた時に足場が崩壊する恐れがあります。作業前に必ず耐荷重の確認が重要です。
・転落防止措置を確実に講じる
足場作業は高所で行う作業であるため、転落リスクをなくすことはできません。転落防止に向けた措置は必須であるため、ヘルメットや安全帯などを着用するほか、足場周辺に手すりや柵などの設置も必要です。さらに、足が引っかかる番線や紐などが足場に放置されていないかも、しっかりとチェックしましょう。
・火災や爆発の発生を防ぐ
現場によっては、足場周りにガス管や電気配線などの危険物が配置されているところもあります。足場上での作業に支障が出ないよう、危険物を移動しておくことが大切です。
作業中に火花が飛ぶ可能性があれば、適切な防火対策も求められます。さらに、足場の近くに高圧電線が通っている場合は、電力会社に依頼し防護管などを取り付ける対策も必要です。
・足場の安定性を確保する
足場が不安定なまま作業を進めると、作業員が落下する要因となってしまいます。きちんと地面に固定したり足場の支柱を増やしたりして、足場を安定させなくてはいけません。
・天候の変化に注意する
屋外に設置される足場は、安全性が天候に左右されます。特に、雨が降ったり冬場に足場が凍結したりすると、滑りやすくなり大変危険です。天候の変化により、作業の安全性が確保できなければ、作業の中断もやむを得ません。
■足場作業時のKY活動記入例
足場工事におけるKY活動の記録は、作業中に起こり得る事故とそれに対する対策を想定し、記入が必要です。どのようなケースが想定されるのか、記入例をいくつか紹介します。
高所作業時に、足場を仮設したり脚立の上で作業をしたりしていると、バランスを崩して転落する事態が想定されます。この場合のKY活動として、高所作業時は必ず安全帯を着用する・脚立の代わりに移動式足場や可搬式作業台を使うなどの対策が有効です。
足場板が、他の足場板としっかり緊結されていないと、足場板が天秤状態となり上に乗った作業員が転落してしまいます。この事態を避けるために、足場を設置したらその都度すぐに緊結することが重要です。
ビス留めの作業中に、ビスが入った箱を作業床に置いておくと、少しの衝撃で落下するリスクが高まります。ビス箱が落下して、下にいる作業員や通行人に当たって怪我をする事故は多く発生しているのです。道具などは腰袋に入れ、落下防止措置を取る必要があります。
道具や資材の落下は、足場材の受け渡しのタイミングでも発生する可能性があります。受け渡す時に作業員のタイミングが合わないと、資材が落下して人に当たるおそれがあるのです。作業員同士が声をかけ合って受け渡すことが重要です。
風が強い日の高所作業は、風にあおられるケースも多く、特に資材を担いで移動していると転倒するおそれがあります。通常であれば1人で運べる資材であっても、風が強い日は2人で担いで運ぶと安全です。
地上で作業をしていた作業者が、番線が必要になったため、足場上で作業をしていた作業者に声をかけたところ、足場にいた作業者は地上へ向かって番線を投げて渡しました。地上にいた作業者は、番線をうまくキャッチすることができず、目に刺さってしまったのです。番線を渡すときは、決して投げてはいけません。
■まとめ
足場工事において想定される事故は、上記の活動例で紹介した以外にも実にさまざまなものがあります。KY活動を確実に実施し、作業における事故の発生リスクを少しでも下げるためには、豊富な経験を持った会社に作業を依頼することが大切です。足場工事の安全対策を徹底した会社へ作業を依頼したい担当者様は、株式会社ウェッジまでお問い合わせください。
弊社では、安全対策のためのKY活動実施を徹底しております。詳しくはこちらをご覧ください。(https://www.wedge-inc.jp/blog/category2/127621)
安全対策だけでなく、弊社ではお客様に安心いただける足場工事をご提供しております。従業員へのマナーを徹底し、施主様・元請け様・近隣住民の方々へのご挨拶も丁寧にさせていただきます。戸建て・マンション・ビルなど、幅広い物件に高い施工力で対応いたしますので、足場工事のご相談はお気軽に弊社までご連絡ください。
弊社では、現在従業員の募集も行っております。経験・未経験・学歴・国籍などは問わず、人柄を重視しておりますので、足場工事の仕事にチャレンジしたい方・スキルを高めたい方・独立を考えている方などどなたでも大歓迎です。資格支援制度や独立支援制度を設け、従業員のやる気を全力でサポートします。未経験からの入社でも、工具の使い方からしっかりと指導しますので、2年目以降に現場を任される従業員も少なくありません。
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